アンガーマネジメントのイメージ
アンガーマネジメントというと
怒りを理解する、感情をコントロールする、イライラしなくなるなど、怒らないことを目的としているととらえられがちです。そのために、6秒待つ、アサーションを身につけるなどの技法が取り入れられます。確かに、感情をコントロールして、怒らないで済むならそれに越したことはありません。しかし、私たちは実際には怒りの感情を感じないではいられません。感情のコントロールというのも難しいです。なぜなら、感情は感じてしまうものだからです。
認知行動療法のように、そうぐうしたできごとや、感じた感情がなぜ生まれてきたかなどを認知面からとらえ直して整える方法もあります。認知行動療法は非常にすぐれており、うつ病の方や、アダルトチルドレンなど過酷な状況で生きてきた人に対して有効な心理療法です。ただ、それでも感情のコントロールができるかというとできないと私は考えています。
感情は味わうもの
感情は味わうものです。私たちが感じる感情の中であってはいけないものはありません。プラスの感情も、マイナスの感情も大切な感情なのです。
感情の性質は、無視すると大きくなる。ぐずっている赤ちゃんを手が離せないからとほったらかしておくとどうなるでしょうか?どんどん鳴き声が大きくなります。大人でも、名前を呼んでも応答するそぶりがなければ、その次は大きな声で呼ぶはずです。感情も同じで、無視するとどんどん大きくなります。自分にこの感情がある。あっていいと思えればそれで感情は収まっていきます。
E.T.ジェンドリンの感情法則
『人間の感情は、それを人が認めたり感じたりしない時には、変化せずにそのままの状態にとどまるけれど、逆にその感情を自分の感情として認めたりじっくり感じたりした時は、その感情はひとりでに変化し始める。』来談者中心療法を世に広めたカール・ロジャーズの下でカウンセリングをまなんだユージン・ジェンドリンも感情を認めることの重要性を主張しています。
一般的なアンガーマネジメントとの違い
私が提供するアンガーマネジメントは感情をコントロールしません。すべての感情を受容して、無理なく怒りを抑えることができます。正確には怒りにくくなるという変容をもたらします。しかも、一度身についたら、一生変わることなくそのマネジメントスキルを維持することが可能です。しかも、感情を受け入れていく作業の中で、自分自身を受容するー自己受容ーが進むので、自己肯定感が高まる、行動が変わる、無理をしないで自分らしく生きることができるようになるのが特徴です。
私が提供しているアンガーマネジメントのやり方は、怒りの大元となる考え方、認知の仕方にアプローチしていきます。そのため時間を要することもありますが、確実に怒りを向き合うことができるようになります。