怒りという感情を外に出したくないというのは大人が共通して持っているものだと思います。
人前で怒りたくないし、それを見られたくもない。
「今日も怒るぞ~♪」なんていう気持ちで一日を始める人もいません。
できるだけ感じたくないのが怒りです。
しかし、怒りを抑えようとしてもなかなか抑えられないということを経験したことがあると思います。
実は、怒りは他の言葉に置き換えることができます。
自分がやられたことに対して、仕返ししたい気持ち。憎しみ。
過ぎてしまったことを悔いる怒り。後悔。
誰も理解してくれないことに対する憤り。これは不安ですね。
怒りを抑えようとしてもうまくいかないのは、怒りの奥にある気持ちをコントロールできないからです。
逆に、怒りの奥にどういう気持ちが隠れているのか。
この怒りがどんな感情から来ているのかを探り当てることができると、怒りを抑えることができます。
人は分かってもらったときに安心します。
怒っている自分が本当に分かってほしいのは、「自分が怒っている」という事実だけでなく、
どういう感情を抱いているから怒っている
という理解なのです。
ただ、この自分の怒りの奥にある感情というのは、深いものがあります。
それが、いつ、どの時点で自分にもたらされたものなのかを知ることは、
自分の生育歴とも関係してきます。
この生育歴と怒りの話をするとちょっと長くなりますが、かなり端折って言うと、
自分が幼少期に出せなかった感情、あってはいけなかった感情ということになります。
その感情を出すと親に捨てられてしまう(と思っているだけなのですが・・・)と感じたものが
自分の怒りを引き起こす感情と結びついています。
この辺りの心のからくりを解き明かしていくことで、「怒り」をケアするだけでなく、
ありのままの自分を生きることができるようになります。