なぜ自分と向き合うとメンタル不調が回復するのか?

自分と向き合うことは
メンタル不調を改善する?

どんな時に自分と向き合うのか?

「自分と向き合う」というの言葉は普段はそんなに使いません。耳にするのは、たとえば、キャリアを考えるときや、自分に反省を促すときです。

カウンセリングでも良く使う言葉ではあります。

カウンセリングはカウンセラーという人を使って、実は自分と向き合います。

自分と向き合うことなんて普段忙しい人はしません。

そしてそれが重要だとも思っていません。

自分と向き合うことが必要な理由

自分と向き合うことで自分を知ることができます。

自分を知ることは極めて重要なことです。

なぜなら、自分が分からないから怒りを感じるからです。

ちょっと飛躍してしまいましたので丁寧に説明します。

自分という人間が分かれば、何が好きで何が嫌いかが分かります。自分がどこまでは許容できてどこからは許容できないというのも分かります。他にも苦手な人や、言われたくない言葉も分かってきます。こういう自己理解がどんどんできていくことで、自分の怒りポイントが見えてきます。

そして、怒りのポイントが分かるからこそ、対処の仕方が分かってくるのです。

 

自分と向き合わないのはなぜか?

これにはいくつか理由があります。

1自分と向き合うことの重要性を理解していないことが挙げられます。そんなことは必要ない。毎日の忙しさに忙殺されているとまず、自分のことなんか意識に上りません。

しかし、木を切るときののこぎりも、きちんと手入れをしないと、切れ味が悪くなって作業が非効率になるように、メンテナンスをしないものは本来の能力を発揮できなくなります。(心の不調でいくと、うつや適応障害がこれにあたります)

2自分のことが嫌い。自分のことが嫌いだから自分を見たくないのです。自分と向き合うと、自分の良い面も悪い面も見えてきます。人は誰しも裏表がある存在で、良い面ばかりの人がいないように、悪い面ばかりの人もいません。

自分が嫌いな人は悪い面を強調してとらえることが多く、自分の存在をさらに否定するようなことにつながると考えるから自分と向き合いません。自分を知ることが怖いということも挙げられます。

3自分に価値がないと思っている。2の自分のことが嫌いと似ていますが、この場合は自分よりも他人を優先する傾向が強くなります。自分のための時間をとらない、または取れないということです。

自分には価値がない、だから誰かの役に立たないと存在証明できないのです。実はこの理由の場合は特にカウンセリングが必要です。内面世界に強い「禁止令」を秘めていることが多く同じような過ちを繰り返してしまうのです。

どうやって自分と向き合うのか?

自分と向き合う方法はいくつかありますが、効果的なのは自己対話です。

二つの椅子を用意して、片方に、聴き手の自分、もう一つに話し手の自分を置きます。

そして、聴き手の自分が「何か話したいことはない?」とか「いま感じていることや気になることはない?」と問いかけて、もう一方の椅子に移動してから話を始めます。

ゲシュタルト療法のエンプティチェアという手法を用いると自分で自分をカウンセリングできるようになります。

自分と向き合い、自分を知ることは、メンタル不調を改善することやアンガーマネジメントにつながります。それだけでなく、幸福感や人生の満足度を上げていくことにもつながります。

逆に自分と向き合う時間とらなければ、どれだけ社会的な地位や経済的に恵まれてもむなしさが付きまといます。

人生をより良くするための一つのスキルとして自分と向き合う時間を毎日とって見てください。