という質問をいただきました。
指示が伝わらない・・・会社でも、また学校でもよくあることです。
意思疎通は実は難しいところがあります。
自分の考えがその通りに伝わらないと、いらだちます。
それはなぜかと言うと、自分が大切にされていないと考えるからです。
自分が伝えたことと別のことをやる、またはやらないとなると、こちらが伝えたことを無視されたととらえてします。
無視されるというのは、無言の存在否定です。だから傷つくことが多いです。
指示したことが半分も伝わらないで困っていると話してくださった方は、部下の方から無視されっている、バカにされているという感じももちだと思います。
一方で相手の身になって考えてみます。
指示が伝わらない理由としての仮説は3つあります。
1 過度なストレスにさらされている
仕事が忙しくて、ストレスがたまると注意力が落ちます。そうするとミスも増えるし、人が話していることは素通り、文字も読めないという状況になります。うつ病の症状が出ている可能性もあります。こういう人にさらに注意を加えても逆効果で、心病んで休職・離職ということにもなります。表情や言動、語気の強さなんかを見ると、元気がないことが分かります。休息やできれば受診することを進めます。
2 相手の持っている特性
細かい仕事が苦手な人、対人のコミュニケーションが苦手な人、長時間同じ作業の繰り返しの得手不得手、前例のない仕事をクリエイトすることができるか否か・・・仕事の仕方にもいろいろと発揮する能力の違いがあります。特に、発達障害の診断が下りている人は得手不得手が顕著に出ます。努力して多少は改善しますが、「人並みに」できるようになることを求めることは相手にとって辛いことです。指示する言葉自体が今一つ理解できていない可能性もあります。口頭での指示が分からない人には文書で渡す、文書の指示を読まない(読むのに苦労する人)には口頭で指示をする。相手の特性を理解することで、指示の仕方、お任せする業務をその人に会ったものに変えることができます。
3 反抗
指示を受け容れないことで反抗している可能性もあります。1、2の場合とはことなり、これは本人の意志として支持を受け容れないということをしています。1,2より厄介ではありますが、対処次第では指示が入るようになります。反抗している場合、仕事や職場環境に不満があります。しかし、その仕事を続けている理由もあるわけです。職場の不満と仕事を辞めない理由をヒアリングすることで対応の仕方が分かります。この場合当事者同士というのも良いですが、第三者に間に入ってもらったほうがスムーズにいく可能性もあります。
指示が入らないで部下にイラつく方のお役に立てれば幸いです。